賃貸物件の1階に住むデメリットは？防犯や虫対策についても解説

賃貸物件の1階に住む場合には、他の階とは異なるメリットとデメリットが存在します。
移動の便利さや騒音の少なさといった利点がある一方、防犯面や虫のリスクには注意が必要です。
この記事では、1階に住む際のメリット・デメリットや具体的な対策方法について解説します。

1階に住むメリットについて

騒音

1階の部屋は、上階からの生活音が伝わりにくい特徴があります。
小さなお子さんがいる家庭や、楽器演奏が趣味の方にとっては、音のトラブルを軽減できる点は大きなメリットです。
さらに、地面に近いため、外部からの騒音も建物や植栽で遮られやすい場合があります。
ただし、立地によっては通行人の話し声や車の音が気になることもあるため、周辺環境の確認が重要です。
さらに、コンクリート造の建物の場合は遮音性が高く、木造や鉄骨造と比較して部屋の中に伝わる音の影響が軽減される傾向があります。
ただし、実際にどの程度の遮音性があるかは、壁の厚みや窓の防音性能などにも左右されるため、事前の内見で確認することが望ましいです。

移動

1階の部屋は、階段やエレベーターを使用せずに出入りできるため、重い荷物を持っている場合やベビーカーを使用する家庭、高齢者にとって移動の負担が軽減されます。
また、引越しの際も荷物の搬入・搬出がスムーズにおこなえるだけでなく、災害時や緊急時の避難が迅速におこなえる点も大きな利点です。
高層階と比べて避難経路が短く、安全に避難できる可能性が高まるでしょう。
加えて、車いすの利用者にとっては自宅からの外出がより円滑になり、通院や買い物などの日常生活をスムーズに送ることができます。
移動の負担が軽減されることで、日々のストレスも抑えられるため、家族にとっても大きな安心材料となるでしょう。

庭

1階の部屋には、専用の庭やテラスが付いている物件があります。
ガーデニングや家庭菜園を楽しむことができ、自然と触れ合う生活が実現します。
また、庭があることで、子どもの遊び場やペットのスペースとしても活用できるでしょう。
さらに、庭付きの物件は、洗濯物や布団を広々と干すスペースとしても便利です。
日当たりの良い庭で天日干しすれば乾きが早いため、生乾きのにおいも防げるでしょう。
ただし、庭の利用にあたってはマンションやアパートの管理規約を事前に確認することも大切です。
植栽の大きさやペットの飼育範囲に制限がある場合があるため、思わぬトラブルを回避するためにも注意が必要です。

1階に住むデメリットについて

防犯

1階の部屋は、外部からの侵入が容易で、防犯面でのリスクが高まります。
また、通行人の視線が直接室内に届きやすく、プライバシーの確保が難しい場合があります。
とくに、女性の一人暮らしでは、洗濯物を外に干す際に下着泥棒などの被害リスクも考えられるでしょう。
さらに、逃走経路が確保しやすいことから、犯罪者にとって狙われやすい傾向もあります。
防犯カメラや、オートロックなどの設備がない物件では、とくに注意が必要です。
加えて、ベランダや窓の前に植栽がある場合は、外からの視線を遮りやすい反面、犯罪者から見えにくくなるため、死角が生まれる可能性があります。
周囲とのコミュニケーションを大切にし、不審者の目撃情報を共有することで、地域全体の防犯意識を高める工夫も欠かせません。

虫

1階は地面に近いため、虫が侵入しやすい傾向があります。
とくに、周囲に草むらや水辺がある物件では、蚊やゴキブリなどが発生しやすくなります。
また、飲食店やゴミ置き場が近いと食べ物の匂いに引き寄せられ、害虫が増える可能性も考えられるでしょう。
夏場は窓を開ける際、網戸を利用しないと虫の侵入が増加します。
さらに、湿気が多い環境ではダニやカビが発生しやすく、健康被害の原因となる場合があります。
これらを防ぐためにも、定期的な換気や除湿が必要です。
さらに、ゴキブリはわずかな隙間からでも侵入するため、キッチンやバスルームなど水回りの清掃をこまめにおこなうことで発生を予防できます。
食品の保管容器を密閉するなど、小さな工夫を重ねるだけでも虫の発生率を大きく下げることが可能です。

洗濯物

1階の部屋では、防犯上の理由から洗濯物を外に干しにくい場合があります。
とくに、通行人の視線が気になる場所では、洗濯物が外から見えやすく、プライバシーの侵害につながることもあります。
また、日当たりが悪い立地では洗濯物が乾きにくく、室内干しを余儀なくされることが考えられるでしょう。
これにより、部屋の湿度が上がり、カビの発生リスクが高まります。
さらに、外干しを避けるために浴室乾燥機などの設備が必要となり、設備が整っていない物件では不便を感じることがあります。
とりわけ、共働き家庭など日中家にいない時間が長い場合は、帰宅まで洗濯物を外に放置することに抵抗がある方も多いです。
洗濯乾燥機の導入や、室内でも生乾きのニオイを軽減する洗剤の活用など、複数の対策を組み合わせることで衛生面とプライバシーを両立させる工夫が可能です。

賃貸物件で1階に住むときの防犯・虫対策について

セキュリティ

1階の防犯対策としては、物件選びの段階でセキュリティ設備が充実しているかを確認することが重要です。
オートロックやモニター付きインターホン、防犯カメラなどがあれば不審者の侵入を抑止できます。
また、窓にシャッターや防犯ガラスが備わっている物件は侵入を困難にし、防犯性を高めます。
さらに、窓や玄関の施錠を徹底することも、基本的な防犯対策です。
外出時や就寝時には必ず施錠を確認し、必要に応じて補助錠を設置すると良いでしょう。
加えて、センサーライトの設置も効果的です。
人の動きを感知して点灯するライトは、不審者の接近を察知し、未然に防ぐ役割を果たします。
賃貸物件でも取り付け可能な製品が多く、市販されています。
さらに、物件によっては24時間管理体制のセキュリティサービスが導入されている場合もあり、鍵を紛失した際など非常時に迅速な対応が可能です。
管理体制の有無を事前に確認すれば、入居後の安心感がより高まるでしょう。

造り

建物の構造も、防犯性に影響を与えます。
たとえば、窓側に侵入防止のフェンスが設けられている物件は、不審者の侵入を予防できます。
また、周囲から部屋の中が見えにくい設計や、窓に防犯フィルムが貼られている物件も安全性が高まるでしょう。
さらに、建物の立地も考慮すべきポイントです。
人通りが多く、街灯がしっかりと設置されている場所は、防犯上有利です。
物件周辺を昼夜問わず確認し、暗い場所がないかチェックするようにしましょう。
また、管理体制も重要です。
管理人が常駐している物件や、定期的に巡回がおこなわれている物件は、防犯性が高いとされています。
物件選びの際には、管理体制も確認するようにしましょう。
さらに、間取りが複雑な物件では、侵入者が室内を把握しにくくなるため、防犯面で一つの利点となります。
窓や玄関から、直接生活スペースが見えにくい構造は、プライバシーの確保にもつながります。

清潔

1階は地面に近いため、どうしても虫の侵入が増えやすい傾向があります。
入居前には燻煙タイプの殺虫剤を使用し、見えない害虫を駆除することが効果的です。
また、窓やドアの隙間をチェックし、必要に応じて隙間テープなどで侵入経路を塞ぐことも大切です。
入居後は、室内を清潔に保つようにしましょう。
とくに生ゴミを放置しない、食べ物のカスを残さない、湿気を溜めないようにすることが大切です。
定期的な換気や掃除を心がけ、虫が好む環境を作らないよう注意しましょう。

まとめ

賃貸物件の1階は、騒音の少なさや移動の利便性が魅力ですが、防犯面や虫のリスクにも注意が必要です。
防犯対策として、窓の構造やセキュリティ設備を事前に確認しておくことが重要です。
また、清潔を保つことで虫の発生を防ぎ、快適な住環境を整えることができるでしょう。