賃貸物件に浴室乾燥機があるメリットとは?種類や後付け方法を解説

賃貸物件に浴室乾燥機があるメリットとは?種類や後付け方法を解説

賃貸物件をお探し中の方のなかには、浴室乾燥機付きが良いのか悩んでいる方もおられるのではないでしょうか。
浴室乾燥機は、雨の日でも洗濯物を乾かせるなどのメリットがある一方で、賃貸物件で後付けする場合は注意点も多いため、事前に把握しておきましょう。
そこで、浴室乾燥機が賃貸物件に付いているメリットや、浴室乾燥機の種類、後付けする方法について解説します。
浴室乾燥機付きの賃貸物件への入居をご検討中の方は、ぜひ参考になさってください。

賃貸物件に浴室乾燥機があるメリット

賃貸物件に浴室乾燥機があるメリット

浴室乾燥機は、浴室の天井に設定されている装置のことで、浴室の乾燥だけでなく洗濯物を乾かせるため便利な機能です。
築浅の物件には、この浴室乾燥機が付いているところも増えてきています。
まずは、賃貸物件に浴室乾燥機があるメリットから見ていきましょう。

メリット①雨の日でも洗濯物が乾く

浴室乾燥機があれば、天気が悪い雨の日でも洗濯物を乾かすことができます。
一方で、そもそも花粉などの対策から外に干したくないという方も多いのではないでしょうか。
そのような場合も、浴室乾燥機があれば外に干す必要もなく効率的に乾かすことが可能です。
また、すぐに乾くだけでなく、干した状態のまま熱風を当てるため、シワになりにくい点もメリットの1つです。
夜に洗濯物を浴室に干してタイマーをセットしておけば、朝には乾いているため、非常に便利な機能といえるでしょう。

メリット②浴室のカビ対策になる

浴室乾燥機は、カビ対策にも有効です。
賃貸物件のなかには換気扇のみで窓が開かない物件も多いです。
そのため、湿気が溜まりやすくカビが生えるケースも少なくありません。
一方で、浴室乾燥機があれば、洗濯物だけでなく浴室全体の湿気を素早く除去するため、カビ防止につながります。

メリット③浴室の温度を調整できる

浴室乾燥機には、温風機能が付いています。
そのため、寒い冬など入浴前に浴室を温めておけるため、常に快適な状態でお風呂に入ることができます。
とくに冬は温度差によってヒートショックを起こしてしまう方も少なくありません。
脱衣場も一緒に温めておけば、子どもや高齢者なども安心してお風呂に入ることができます。
また、浴室乾燥機には涼風機能も付いており、夏には体を温めつつ同時にのぼせ防止にもなるため便利です。
このように浴室乾燥機は多くのメリットがあるのが特徴です。

賃貸物件の浴室乾燥機の種類!ガス式と電気式の違い

賃貸物件の浴室乾燥機の種類!ガス式と電気式の違い

浴室乾燥機には、電気式とガス式の2種類があります。
両者は、目的は同じでも特徴やかかる料金に違いがあるため注意が必要です。
ここでは、ガス式と電気式の浴室乾燥機の特徴と違いを解説します。

浴室乾燥機の種類①ガス式

ガス式の浴室乾燥機は、ガス温水器と呼ばれるもののなかで発生した熱を使用し乾燥させる仕組みです。
温風にパワーがあり、短い時間でしっかりと乾かせるのが特徴です。
ただし、浴室の外側にはガス温水器を設置する必要があります。
浴室暖房に使用する専用回路を備えた熱源機が必要なため、新たに設置する場合は、給湯器自体の交換が必要になるため注意しましょう。

浴室乾燥機の種類②電気式

電気式の浴室乾燥機は、電気ヒーター式とヒートポンプ式の2種類があります。
電気ヒーター式は、乾燥機内で熱を作り出し乾燥させます。
一方で、ヒートポンプ式は、外部空間からの空気を利用して熱を発生させ乾燥させるものです。
電気式の浴室乾燥機は、浴室の天井に埋め込む「埋め込み式」と、室内壁面に設置できる「壁かけ式」があります。
電気式の浴室乾燥機のメリットは、設置スペースがコンパクトな点です。
とくに、壁かけ式は、比較的設置もしやすくどのような浴室でも対応可能です。

ガス式と電気式の使用料金

浴室乾燥機は、ガス式か電気式かによって発生する使用料金が違います。
ガス式の場合は、「ガスの消費量×ガスの契約料金」によって計算されます。
多くの家庭では、1時間で50円前後のガス代がかかるのが一般的です。
また、ガス式は電気代も必要になります。
ただし、約65ワットしか使用しないため、1時間で2円かからない程度でしょう。
一方で、電気式の場合は、ほとんどの浴室乾燥機で「強」に設定されており、1,200ワットで1時間使用した場合は、およそ32~45円程度かかります。
電気式は電気のみが熱源のため、ガス式のように、ガスと電気代の両方がかかることはありません。
ここまでで両者を比較すると、1時間使用した場合は電気式よりもガス式のほうが少々高めになることがわかります。
しかし、ガス式のほうが乾燥にかかる時間が短いため、乾燥にかかる時間を加味するとガス式のほうが光熱費が安くなる計算になります。

賃貸物件に浴室乾燥機を後付けする方法

賃貸物件に浴室乾燥機を後付けする方法

浴室乾燥機が付いていない賃貸物件でも、換気扇がある浴室であればリフォームにより後付けすることが可能です。
ただし、賃貸物件は通常の持ち家ではない注意点も多いため、後付けする場合は慎重に進めていく必要があります。
ここでは、賃貸物件に浴室乾燥機を後付け可能なのか、また後付けする方法を解説します。

賃貸物件の場合は「原状回復義務」に注意

賃貸物件で浴室乾燥機を後付けしたい場合は、原状回復義務に注意しなければなりません。
原状回復義務とは、退去時に部屋を契約時と同じ状態に戻しておく義務のことをいいます。
しかし、浴室乾燥機を後付けする場合は、壁への穴あけが必要になったり、天井部の開口工事が必要であったりします。
そのため、退去時に完全な原状回復が難しいといった問題が生じるでしょう。
したがって、賃貸物件で浴室乾燥機を後付けする場合は、大家さんや管理会社の方に事前に相談し了承を得ることになります。

壁取り付け型を選ぶ

賃貸物件で浴室乾燥機を設置する場合は、天井埋め込み型ではなく壁取り付け型を選ぶようにしましょう。
天井埋め込み型は、天井に穴をあけなければなりません。
つまり、原状回復義務がある賃貸物件にはおすすめできません。
大家さんや管理会社によっては、壁取り付け型であれば設置を許可されるケースもあります。
壁取り付け型は、浴室の壁に設置するタイプの浴室乾燥機です。
既存の換気扇を利用し、壁に穴を開ける工事をおこない設置します。
なお、このタイプであれば換気扇が付いていない浴室のほか、壁がタイルや在来工法の浴室にも設置可能です。
ただし、賃貸物件の窓が大きい場合は、設置スペースが足りず工事できないこともあるため注意しましょう。

浴室乾燥機の後付けにかかる費用

浴室乾燥機を後付けする際にかかる費用は、本体込みでおよそ6~10万円程度です。
浴室乾燥機本体が約3万円と工事費用が約3万円とされますが、換気扇が付いていない場合など穴を開ける工事が必要な場合は別途1~2万円程度必要になります。
また、電気の容量や浴室の状況、天井の強度によってさらに費用がかかることもあるため注意しましょう。
どちらにしろ、浴室乾燥機の後付けをお考えの場合は、大家さんや管理会社に相談してから工事を進めることをおすすめします。

まとめ

浴室乾燥機は、雨の日でも洗濯物が乾かせるほか、浴室内のカビ対策にもなるなど多くのメリットが得られるのが特徴です。
種類は、ガス式と電気式があり、かかる光熱費にも違いがあるため、賃貸物件を選ぶ際は確認しておくのがおすすめです。
また、賃貸物件で浴室乾燥機を後付けしたい場合は、大家さんや管理会社の方に相談しながら進めるようにしましょう。