賃貸物件で鍵を紛失したときの対応は?交換費用や退去時の注意点をご紹介!
賃貸物件で借りている家の鍵をうっかり紛失してしまったとき、慌ててしまう可能性があります。
鍵を紛失したときの対処法を事前に把握しておかないと、貸主とのトラブルに発展してしまうため注意が必要です。
今回は、賃貸物件で鍵をなくしたときの対処法や、作業にかかる費用、退去時の注意点をご紹介します。
賃貸物件で鍵を紛失したときの対応
賃貸物件で鍵を紛失したときには、以下の手順を踏むことが大切です。
順を追って3つのステップをご紹介するので、それぞれの注意点を確認しておきましょう。
対応①警察に遺失届を提出する
賃貸物件の鍵を紛失したら、まず警察に行く必要があります。
最寄りの警察署や交番に出向いて、鍵の遺失届を提出しましょう。
遺失届を提出すれば、鍵が悪用されるリスクを軽減できます。
また、警察に紛失した鍵が持ち込まれたときに、スムーズな手続きが可能です。
誰かが拾ってくれるときのことを考え、遺失届はすぐに提出することをおすすめします。
対応②管理会社やオーナーに状況を伝える
警察に遺失届を提出したら、管理会社やオーナーに状況を伝えましょう。
合鍵があるケースでも連絡をしないと、契約違反になるので注意が必要です。
管理会社が24時間対応しているときには、鍵を自宅まで届けてくれる可能性があります。
しかし、自己管理物件に住んでいるケースでは、オーナーに直接対応してもらわなければなりません。
そのため、オーナーの状況によっては、対応に時間がかかるおそれがあります。
事前に対応方法を把握しておけば、鍵を紛失したときでも慌てずに指示を仰げるはずです。
対応③鍵業者を呼んでドアを開けてもらう
管理会社やオーナーに連絡しても改善できなかったときには、業者を呼ぶ必要があります。
顔写真や身分証を用意して、住人である証拠を提示しましょう。
業者による鍵開けは、身分証明書の提出が必要となっていますが、ないときには警察立ち会いのもと作業が可能です。
管理会社やオーナーと連絡がつかないときは、着信履歴があれば事後報告でも問題ありません。
「何度連絡をしてもつながらなかった」と、連絡した旨を伝えましょう。
ケースによっては、後日鍵の交換が必要になる可能性もあります。
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賃貸物件で鍵を紛失したときの作業費用
鍵を紛失して賃貸物件に入れなかったときは、鍵業者を呼ばなければなりません。
それらにかかった費用は、基本的に自己負担となります。
国土交通省が発表している「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」においても「鍵の紛失および破損は賃借人負担になるケースが多い」と記載されています。
そのため、賃貸物件で鍵を紛失したら、自分で費用を支払わなければならないため注意が必要です。
ただし、契約書に特別な記載があるケースでは例外です。
オーナーによっては、紛失時の鍵費用を負担してくれる可能性があるので、契約書を確認しておきましょう。
賃貸物件の鍵を紛失したときにかかる費用の相場と作業時間は、以下のとおりです。
鍵を紛失したときの費用相場
鍵の交換費用は、種類ごとに異なります。
ピンシリンダーとディスクシリンダーは、1万円〜2万円ほどが相場です。
ピンシリンダーとは、片面がギザギザしている鍵であり、シンプルな構造をしています。
そのため、他の鍵と比べると、防犯性が低く、ピッキングされやすいのが特徴です。
ディスクシリンダーは、両面がギザギザしているタイプの鍵で、形状によって価格差が生じます。
ロータリーディスクシリンダーのような防犯性の高い鍵になると、交換費用が3万円ほどかかるでしょう。
また、先端が丸くなっており、鍵の表面にくぼみが施されている「ディンプルキー」は、1万5,000円~3万円が交換費用です。
カードキーでは10万円になるケースも珍しくないため、ある程度まとまった費用を用意しなければなりません。
鍵を紛失したときの作業時間
賃貸物件の鍵開け作業にかかる時間は、簡易的なタイプで5~10分程度です。
複雑な構造の鍵を紛失したケースでは、30分〜1時間程度の作業時間を要する可能性もあります。
とくに、破壊しないと開錠できないような鍵は時間がかかるので、作業をはじめる前に確認しておきましょう。
業者を選ぶときには、費用と時間のバランスを考慮することが大切です。
焦って悪徳な業者を呼んでしまうと、高額な費用を請求されかねません。
業者の実績や評判を総合的に判断して、賃貸物件の鍵開け作業を依頼しましょう。
質の良い業者を選ぶためにも、あらかじめ鍵開けの費用相場と作業時間を把握しておくことが大切です。
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賃貸物件の退去時に鍵を紛失したときの注意点
賃貸物件の退去時に鍵を紛失したときは、いくつか注意点があります。
鍵の紛失をそのままにしていると、貸主や管理会社とのトラブルに発展します。
スムーズに賃貸物件を退去するためにも、以下のポイントを把握しておきましょう。
賃貸物件の退去時に鍵を紛失していると交換費用が発生する
原則として、賃貸物件の入居時に受け取った鍵は、すべて管理会社に返却しなければなりません。
紛失して返却できないときには、借主負担で鍵を交換する必要があります。
これは合鍵も対象となっており、鍵の種類によって1本1万円〜2万5,000円ほどの費用が必要です。
賃貸物件における原状回復の基準は、国土交通省が公表しているガイドラインにも記載されているので、事前に確認しておくと良いでしょう。
鍵を退去時に返却する旨をあらかじめ把握しておけば、高額な費用を請求される心配はありません。
オートロックの物件は全部屋の鍵交換を要求される可能性がある
オートロック付きマンションでは、エントランスキーの紛失に注意が必要です。
エントランスキーを紛失してしまうと、マンション内に侵入者が現れる可能性があります。
住居の安全性に関わるため、ケースによっては全部屋の鍵交換を要求されるおそれがあるでしょう。
しかし、賃貸物件で全部屋の鍵交換費用を支払うケースは少ないのが現状です。
鍵をなくしても、セキュリティが大きく下がるわけではないからです。
普段の利用でも、入居者が通るタイミングに合わせれば、エントランスを通り抜けられます。
鍵を紛失していない状態でも建物内に侵入されるリスクがあるので、支払っても数万円程度が妥当です。
注意点として、鍵を紛失した事実は変わりません。
交換費用の支払いを逃れることはできないため、支払いが発生すると覚えておきましょう。
退去時の鍵交換費用は契約書を確認しよう
退去時の鍵交換費用が貸主と借主どちらの負担になるのか知りたいときは、契約書を確認することをおすすめします。
入居者負担になるケースでは、契約書の「特約」にその旨が記載されているでしょう。
退去時に高額な鍵交換費用を請求してくる貸主や管理会社もいるので、事前に内訳をチェックすることが大切です。
不当な金額を請求されたときには、弁護士など専門家に相談する必要があります。
退去時のトラブルを防ぐためにも、鍵交換費用の相場はあらかじめ把握しておきましょう。
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まとめ
賃貸物件の鍵を紛失したときは、まず警察に遺失届を提出してから管理会社やオーナーに状況を伝えます。
鍵業者を呼んだときの費用は自己負担となるのが原則です。
賃貸物件の退去時に鍵を紛失していると、交換費用を請求されるので、事前に契約書を確認しておくと未然にトラブルを防げるでしょう。